2020年チューダーの最新作はいまや50万円超え! 対して既存モデルは30万円台でも狙える!?

第2世代で登場したネイビーブルーを再現した注目作

 新型コロナウイルスによる混沌とした状況を踏まえて、4月にロレックスはチューダーも含めて2020年新作の発表を延期すると報じた。その後、バーゼルワールドの中止やロレックスなどによる独自開催などの動きを受けて、新作発表自体も事実上はしないのではないかと思われていたのだが、去る7月1日になって一斉にチューダーの新作情報がネットを駆け巡ったのである。そしてその新作がこれだ。

新作のブラックベイ フィフティ-エイト ネイビーブルー。Ref.M79030B。SS(39mm径)。200m防水。自動巻き(Cal.MT5402、約70時間パワーリザーブ)

 ブラックベイより2mmダウンサイズさせて18年に登場。39mmと程よいサイズ感から高い人気を誇り、いまや国内定価を超えるプレミアム価格で流通するブラックベイ フィフティ-エイト。今回リリースされた新作はそれの新色だ。

 この新色ネイビーブルーは、文字盤だけでなくベゼルにも採用されている。これは1969年に登場したかつてのチューダー版サブマリーナ、Ref.7016(トップ写真の左側)に実際に採用されていた色で、今回それを再現したというわけである。

 ロレックスのグリーンサブとは違い、落ち着いた色合いのため着けやすい。しかも国内定価は写真のブレスタイプで39万9300円(ほかにブルーファブリックベルトタイプとソフトタッチ革ベルト各36万5200円がある)と、比較的に頑張れば手の届く価格という点からも注目された。そのためいまや平行輸入店では、特に人気が高いブレスタイプで50万円台半ばから後半と、残念ながら国内定価をかなり上回るプレミアム価格となってしまった。

ベースとなった既存のブラックベイ フィフティ-エイト。Ref.M79030Nなら実勢価格30万円台でも流通している

 ちなみの既存のブラックベイ フィフティ-エイトは、人気のブレスレットモデルはやはり高いが、写真の革ベルトタイプであれば並行輸入店でも新品が30万円台で手に入る。気になる人はこちらも併せてチェックしてみてはいかがだろうか。

菊地 吉正 – KIKUCHI Yoshimasa

時計専門誌「パワーウオッチ」を筆頭に「ロービート」、「タイムギア」などの時計雑誌を次々に生み出す。現在、発行人兼総編集長として刊行数は年間20冊以上にのぼる。また、近年では、業界初の時計専門のクラウドファンディングサイト「WATCH Makers」を開設。さらには、アンティークウオッチのテイストを再現した自身の時計ブランド「OUTLINE(アウトライン)」のクリエイティブディレクターとしてオリジナル時計の企画・監修も手がける。