近年、カジュアルから高級時計まで、幅広いジャンルでトレンドとなっている復刻モデル。今回は、フランスの時計ブランド、イエマから発売された“ミーングラフ スーパー”を紹介。
YEMA(イエマ)
ミーングラフ スーパー R70
アニメ『ルパン三世』のテレビシリーズ第1弾で、レーシングドライバーに扮したルパン三世が着用していたことでも知られる“ミーングラフ スーパー”の復刻版。オリジナルモデルはイエマが1960年に発売したモデルであり、立体的でグラマラスなオーバルケース、ツーカウンターのインダイアル、ドーム型風防など、60年代後半ならではのアイコニックなデザインが印象的だ。オリジナルは機械式であったが、復刻版ではセイコーインスツル製のVK64メカ・クォーツムーヴメントを搭載している。
■Ref. YMHF1576-LM。SS(39×45mmサイズ)。10気圧防水(100m防水)。メカクォーツ(セイコーインスツル製Cal.VK64)。4万6200円
》クォーツと機械式クロノ、二つの魅力を兼ね備えたツーカウンタークロノグラフ
フランスのブザンソンで1948年に創設されたい“YEMA(イエマ)”。日本では少々マニアックな存在だが、300m防水を実現したダイバーズウオッチ“スーパーマン”、台形のインダイアルが印象的な“ラリーグラフ”など、60年代から70年代にかけて、ブランドアイコンとなるモデルを次々と輩出しており、フランスではスポーツウオッチの分野を代表するブランドとして知られている。
近年は、過去に発売したモデルを再現したヘリテージコレクションを拡充して時計好きからも支持を獲得しており、新作として登場した“ミーングラフ スーパー”も60年代に発売されたクロノグラフを忠実に再現したモデルとなっている。
》コントラストを効かせたレトロなツーカウンタークロノグラフ
文字盤中央にクロノグラフ針、3時位置に24時間表示、9時位置に60分積算計を備えたツーカウンタークロノグラフ。独特なレーリングチャームに加えて、内側と外側、交互に目盛りを配した外周のデザインもオリジナルモデルからしっかりと継承されており、レトロ感と、レーシーな雰囲気を際立たせている(オリジナルはインデックスを内側に配置していたが、復刻モデルでは目盛りとインデックスを交互に配置したデザインにアレンジされている)。
》グラマラスで立体的なケースが存在感抜群
文字盤と並んでアイコンとなっているのが、ブレスレットに向けて急角度で傾斜を設けたオーバルケースだろう。フロントはヘアライン、サイドをポリッシュと、二つの仕上げを組み合わせることで、グラマラスでボリューム感のあるフォルムを強調している。
一部分をケースに埋め込んだ両方向回転ベゼル、ドーム型のミネラルガラス風防など、ケース以外のディテールに関しても再現度が高く、価格以上の満足感を味わうことができる。
》機械式とクォーツの良さを併せ持つメカ・クォーツを搭載
オリジナルモデルは機械式ムーヴメントを搭載していたが、この復刻モデルはセイコーインスツル製のVK64メカ・クォーツムーヴメントを搭載。電池を動力にした高精度のクォーツ時計でありつつ、クロノグラフ機構(特にリセット機構)にアナログな機械的モジュールを採用しているのが特徴となっており、クォーツ針がカクカク動く一般的なクォーツクロノグラフとは異なる、滑らかな針の動きを実現。クロノグラフ針が機械式時計のように瞬時に帰零する点も魅力と言えるだろう。
》装着感もしっかりチェックしよう!
ケースのサイズは39×45mmで、厚さが13mm。ケースの内側にメッシュブレスレットを設置しているため、時計と手首の間に隙間がなくしっくりとフィットしてくれる。一般的なオーバルケースと比べてもボリューム感のあるフォルムだが装着感は良好だ。
【問い合わせ先】
イエマジャパン
TEL:03-5875-8810
【タイムギアオンラインショップ :YEMA(イエマ)販売サイト】
文◎船平卓馬(編集部)