39㎜径と比較的に小振りなサイズということもあって人気が高く、いまだにプレミアム価格で流通するブラックベイ フィフティ-エイト。チューダーは2021年新作として同ブランド初となる素材を使った2種類のブラックベイ フィフティ-エイトを発表した。
そのひとつは何と18金イエローゴールド素材を採用した初の高級ライン。そしてもうひとつは今回取り上げたシルバー素材を使ったタイプだ。
シルバー特有の温かみのある色合いに合わせたグレーが絶妙でなかなかカッコいい配色
シルバー素材は、その温かみのある色合いで、ステンレススチールとはまったく違った雰囲気を醸す。ただ、時間の経過とともに黒ずんでしまうというイメージが強い。だが今回採用されたシルバーはインカンデセントシルバーと呼ばれるもので、詳しいことは明らかにされてないが、何でも長時間経過してもシルバーの美しさを保つことができるように独自の配合比率で開発された特殊合金だそうだ。
さて、今回実機を手にしてまず驚いたのが、これがなかなかカッコイイのである。特に配色がいい。サテン仕上げが施されたシルバー素材の放つしっとりとした風合いが、ベゼルと文字盤に採用するグレーと絶妙に調和して、かなり魅力的だった。これは筆者の個人的な感想にすぎないが、気になる人はぜひ一度実機を見てもらいたい。ちなみに国内定価49万600円に対して並行輸入の実勢価格は60万円台前半といったところ。
ブラックベイ フィフティ-エイト 925
型番:M79010SG-0001
ケース素材:シルバー925
ケースサイズ:39mm/12mm(実測値)
防水性能:200m防水
ムーヴメント:自動巻き(Cal.MT5400/毎時2万8800振動/パワーリザーブ約70時間/COSCクロノメーター認定)
機能:時・分・秒表示
国内定価:49万600円
着けてみました!
フィフティ-エイトはケースが厚めのブラックベイのなかで着けやすいサイズ感が人気。加えて本文にも書いたが、やはりシルバーの風合いとグレーの配色が絶妙にマッチしていて素直にカッコイイと思う
初のシースルーバック
ダイバーズウオッチのコレクションであるブラックベイ。シースルーバック仕様となるのは実は今回が初。ケニッシベースのCal.MT5400が見られる
銀のもつ独特の風合いが魅力
シルバーと聞くと酸化で経年変化するイメージが強いがこの素材はそれが抑えられており、銀ならではの風合いが長く保たれるというのは魅力だ
菊地 吉正 – KIKUCHI Yoshimasa
時計専門誌「パワーウオッチ」を筆頭に「ロービート」、「タイムギア」などの時計雑誌を次々に生み出す。現在、発行人兼総編集長として刊行数は年間20冊以上にのぼる。また、近年では、業界初の時計専門のクラウドファンディングサイト「WATCH Makers」を開設。さらには、アンティークウオッチのテイストを再現した自身の時計ブランド「OUTLINE(アウトライン)」のクリエイティブディレクターとしてオリジナル時計の企画・監修も手がける。2019年から毎週日曜の朝「総編・菊地吉正のロレックス通信」をYahooニュースに連載中!